複利効果とは雪だるま方式とも呼ばれ、利益がもともとの資金に加わることにより、その効果が徐々に大きくなっていくことです。
馬券で例えるなら、最も分かりやすいのが「複勝ころがし」。
複勝ころがしの場合は基本的に的中率が100パーセントというのが前提ですが、複利効果というのは、的中率が100パーセントでなければならないわけではありません。
的中率が低くても、ある一定期間において回収率が100パーセントを上回っていれば、それを再び繰り返すことによって複勝ころがしと同じような効果を得ることが可能です。
ただし、複利効果というのは諸刃の剣です。
回収率が100パーセントを上回っていれば資金は増えていきますが、100パーセントを下回っている場合、時間が経てば経つほど資金が減っていきます。
複利効果の活用法
複利効果を馬券の買い方に利用する場合に、最も分かりやすい方法が定率による馬券購入です。
例えば予算が1万円あるとし、馬券購入率を10パーセントとした場合、馬券の購入金額は1000円となります。
もし、馬券がハズれた場合、予算は9000円となるので、次回の購入金額は9000円の10パーセントである900円となります。
逆に、馬券が的中し3000円の配当があった場合、予算は12000円(9000+3000)となるので、次回の購入金額は1200円となります。
これを繰り返すことによって、一定期間において回収率が100パーセントを上回っていれば、雪だるま式に資金を増やしていくことができるわけです。
この方法による最大のメリットは自分の実力に見合った馬券購入ができるということです。
馬券が当てれば購入金額が増え、ハズれれば購入金額が減る、つまり競馬予想の結果がそのまま購入資金に反映されるわけです。
つまり、言い換えれば配当を手に入れることができなければ、購入資金を増やすことができずジリ貧になるわけですから、否が応でも競馬予想の腕を磨かないといけなくなります。
複利効果の間違った使い方
一方、本来であれば複利効果というのは、回収率が100パーセントを上回る見込みがある時のみに使うべき馬券の買い方ですが、不思議なことに負債の埋め合わせのためにこの複利効果を使っているケースもあります。
おかしい解釈によって使われている馬券の買い方の代表格が「マーチンゲール法(追い上げ法)」です。
この買い方を一言で表現するならば、負債を補うために資金を増やす馬券の買い方です。
複利の原則から考えれば、資金が多くなればなるほど馬券の購入資金が増えるべきなのに、馬券がハズれ損失が大きくなればなるほど購入金額は増えていくというアンバランスが起きています。
マーチンゲール法については、こちらの記事「マーチンゲール法で馬券を買い続けると、どうなるのか?」もぜひご覧いただきたいのですが、複利効果というのは、回収率が100パーセントを上回ることが絶対条件だということだけは覚えておいてください。