レースに出走する馬には個性や特徴があるため、相性のよい競馬場やコースが存在します。
相性を見極める判断材料として、スポーツ新聞に掲載されている競馬場別の成績を参考にしているかもしれませんが、その見方にはちょっとした工夫が必要です。
特に芝コースにおいては競馬初心者が勘違いしやすいポイントが多いので、具体的な例をいくつかご紹介します。
競馬場別成績は前提条件
まず、成績を残している開催時期が前半なのか後半なのかに注目してみましょう。
開催前半であれば芝の状態も良好で時計の出方も速く、逃げ先行馬にとって有利な馬場状態です。
一方、開催後半であれば馬場の内側は痛みが目立ち、外差しが有利な馬場状態になる可能性が高いでしょう。
つまり、同じ競馬場で行われたレースでも、開催を重ね馬場状態が変化すれば、求められる適正も変化し成績に大きく影響を与えるということです。
馬場状態の変化を考慮すれば、出走する競馬場での成績がどれだけ優秀だったとしても、開催初日では差し追い込み馬は多少割り引いて考えるべきでしょうし、開催最終日では逃げ先行馬は割り引いて考えるべきでしょう。
また、開幕週に出走馬する逃げ馬だったとしても外枠からの発走であれば距離ロスが大きくなるため不利となるなど、脚質だけでなく枠順による影響も考慮する必要もあります。
つまり、競馬場別成績というのは、あくまでも前提条件であり、競馬予想においてはその他の要素と組み合わせて考えなければあまり意味がないということです。
競馬場別の成績を見る時には、ただ数字だけを見るのではなく、別の指標を組み合わせることで、間違った解釈を防いだり精度を高めることができるでしょう。
同じ競馬場でも別の競馬場だと考えるべき
また、距離によってコース形態が変わる競馬場においては、競馬場別の成績を鵜呑みにしてはいけません。
たとえば、同じ中山競馬場でも内回りコースで行われる芝1800メートルと外回りコースで行われる芝1600メートルは、コース形態が異なるなる以上違う競馬場として考えなければならないということです。
くわしくは、「芝コース外回りと内回りの違いを意識して予想する方法」をご覧ください。