開幕も後半になると、芝コースは特にコーナー内側の馬場状態が悪くなります。
ゴール前に直線においても、その傾向は顕著で、
俗にいう「外差し」での決着が多くなっているかを午前中のレースで見極めておくことは、
開幕後半における芝コース攻略のポイントといえます。
開催後半の芝コースにおいて、芝の状態のよい外を走ることができる馬が有利なのですが、
ただひとつだけデメリットがあります。
それは、外側を走る分だけ、長い距離を走らなければならないということです。
このため、外差しが決まりやすい馬場状態において、重要視すべきなのが、
「レース距離+1ハロン」の距離実績です。
例えば、マイル戦であれば、
1800メートルでの経験や距離実績を重要視すべきだということです。
よく、競馬新聞のコメント欄で「馬の息がもつかどうか?」とか、
「距離がもつかどうか?」というフレーズを目にしたことがあると思います。
これは、単に馬の心肺機能や能力のことだけでなく、
馬自身が実践で息の入れ方を経験しているのか、という意味も含まれており、
いくら能力があっても、特に2歳、3歳世代の経験が浅い馬の場合には、
距離経験の有無というのは、非常に大きなアドバンテージだといえるでしょう。
このため、
馬場状態が明らかに、外側有利と思われる時には、
「レース距離+1ハロン」の実績を確認することは非常に重要であり、
逆にいえば、過剰な人気馬をあぶり出す上でも、有効な手段といえます。
「距離適正はコースや馬場状態によって使い分ける」
競馬新聞の距離実績を見る時には、必ず思い出してくださいね。
P.S.
距離適正においては、もちろん逆のケースも考えられます。
例えば、同じ距離でも、コーナーが2つの場合とコーナーが4つの場合。
「息を入れる」ことができる距離が長ければ長いほど、
距離を克服できる可能性は高くなります。
■コースの距離別攻略法を5分で理解する方法