競馬の距離適正データの落とし穴

競馬新聞の距離実績欄には、出走馬の距離別データが掲載されていますが、今回出走するレース距離での勝率や連対率が高いからといって、その傾向をそのまま鵜呑みにすると、痛い目にあうことがあります。

なぜならば、距離実績というのは、その距離における過去のレース結果だけであって、今回出走するコースでの実績ではないからです。
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距離適正とコース適正の違い

芝のマイル戦を例にすると、中山競馬場はスタート直後から下り坂が続き、ゴール前に急坂が待ち構えています。

また、東京競馬場はコースが広く出走馬の能力が比較的そのまま反映されやすい、京都競馬場は外回りコースの下り坂でいかに脚をためるかがカギ、阪神競馬場はスローで流れ、瞬発力勝負になりやすいなど、同じマイルでも、求められる適正が全く異なるわけです。

まあ、そうはいっても本当にマイル適性の高い馬はどんなコースにでも適応できてしまうこともあり、すべての出走馬に対して、当てはまる傾向ではないわけですが、ほとんどの馬の場合には、平坦コースは得意だけど、坂のあるコースは苦手とか、重い馬場は得意だけど、時計決着は苦手とか、いろいろと特徴があるわけです。

距離適正を見極める方法

しかし、この特徴は、馬によって異なるため、ここの部分に注目すればいいというようなルールや決まった手順はありません。

馬柱や分類されたデータを見ながら、自分なりの仮説をたて検証し、その傾向を見つけていくしかありません。

そして、見つけていく方法としては、得意な条件を探す方法と苦手な条件を探す方法とがありますが、個人的におすすめなのは、上位人気馬については苦手な条件を探し、人気薄については、得意な条件を探す方法です。

上位人気馬は、もともと成績がいいからこそ人気になるのですから、そこで、はっきりとした消しの理由を見つけることができれば、その分買い目を減らしたり、他の注目馬を馬券対象にしたりすることができます。

また、近走は凡走を続けている馬の場合でも、得意条件であれば、もともと備わっている能力を充分発揮できるわけですし、厩舎もその条件に向けて仕上げている可能性もあります。

こうした傾向を見つけ出す「眼」を養うことこそが、競馬予想の腕を上げる、最も有効な手段です。

距離適正だけでは予想は当たらない

また、距離適正においてはこんなこともあります。

最近の競馬(特に中距離)においてはスローペースの瞬発力勝負になることが多いので、本当の意味での距離適正はあまり求められなくなっているのです。

たとえば、本来マイラーの馬でも、1800mや2000mでもペースによってはこなせてしまうということです。

スローペースになれば、本来自分にとっては長い距離でも、本来その距離に求められるペースよりもゆっくりと走れるわけなので、自分の得意距離と同様に脚をためることが可能になります。

そして、切れ味勝負になれば当然分があるわけです。

まあ、馬の気性によってはスローペースになり過ぎると折り合いを欠いて、引っ掛かってしまうタイプもいるので、このあたりは一長一短なのですが、こうした知識があるとないとでは、競馬予想の幅や考え方に当然差が生まれます。

そういう意味合いからすれば、距離適正というのは、よどみのない流れになるスプリント戦やごまかしのきかない超長距離戦において最も有効な情報だといえるでしょう。

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