JRA競馬場の芝コースは、洋芝が使われているコース、野芝が使われているコースに分類することができますが、野芝の上に洋芝の種を蒔くオーバーシードと呼ばれる野芝と洋芝のハーフのような状態もあります。
洋芝オンリーは全国の競馬場では、夏競馬が行われる札幌競馬場と函館競馬場のみ。
その他の競馬場は、野芝またはオーバーシードにてレースが行われています。
競馬予想における野芝と洋芝の違い
野芝だけのコースは硬い馬場となり、速い時計が出やすいという特徴があります。
一方、洋芝は時計がかかり、パワーが必要になります。
判断が難しいのがオーバーシード、一般的には洋芝の成長に適さない寒い時期には野芝よりの傾向が強くなり、暖かい時期には洋芝の傾向が強くなると言われていますが、このあたりは、当日の時計の出方を見なければ、時期や気候だけでは判断できません。
また、時計の出方というのは、同じ野芝でも芝の長さによって大きく変わってくるので、あまり気にし過ぎるのもどうかと思います。
芝に興味を持っている人は別として、競馬予想だけに限ってしまえば芝の状態をあれこれ詮索するよりも、当日の走破時計を確認した上で、予想するレースそれぞれの出走馬が速い時計で勝っているのか、遅い時計で勝っているのかを確認する方が馬券検討においては効果的です。
夏競馬で穴馬を見つける方法
ただし、野芝ではあまり適正がない馬が夏競馬の洋芝で一変することがある傾向は、知識として覚えておくべきです。
なぜならば、洋芝適正があるというだけで、穴をあける馬というのが、夏競馬においては珍しくない存在だからです。
血統的には、なんといってもパワータイプが多いヨーロピアン血統。
スピード競馬が主体の現在競馬においては、以前どこかで聞いたことがある馬名・・・なんてケースが多いです。
まあ、クラス再編成直後の夏競馬の場合、降級馬が注目されることが多いので、予想の盲点になりやすい洋芝適正は、ぜひ覚えておいてください。
夏競馬で好走した馬は疑ってかかるべき
また、この傾向は秋競馬にも使うことができます。
洋芝で好走し人気となっている馬を、消しの材料にするということです。
特に、開催前半の場合、野芝であるばかりか、馬場状態が良く速い時計が出やすい環境のため、重く時計がかかる馬場で好走した馬にとっては、問われる適正が大きく変わるわけです。
古馬の場合、前年の秋口の戦績がひとつの目安になります。
前年、夏競馬で好走し秋競馬で凡走しているようであれば、疑ってかかってみた方がいいでしょう。
近走の成績ではなく同時期の成績を見る、これも競馬予想データを見る上でのひとつの視点です。
ただし、夏競馬で好走する馬の場合、理由としては洋芝適正だけでなく、暑さに強い、滞在競馬が向いている、小回りコースが得意などいろいろな理由が考えられるので、それらの要素があるということを理解しておくことべきです。