府中牝馬ステークスは、エリザベス女王杯に向けてのステップレースとしての意味合いが強い牝馬重賞です。
このため、実績馬が順調に勝利する一方で、夏の上り馬が活躍することもある、意外と難解なレースです。
では、その難解なレースで、勝ち馬を簡単に見つけ出すためには、いったいどのようなポイントに注目し、競馬予想すればいいのでしょう。
今回は、府中牝馬ステークスの予想に役立つ勝ち馬の法則を、ご紹介します。
牡馬混合戦で鍛えられた馬を狙え
競走馬の中には、負けて強くなるタイプが存在します。
つまり、自分よりも強い相手と競馬することにより経験値を上げ、これまで勝負にならなかった相手に対しても勝ち負けすることができるようになるんです。
オープンクラスの牝馬にとって、同じオープンクラスの牝馬は同格レベルの相手でしかありません。
しかし、同じオープンクラスでも、牡馬混合戦となれば、牡馬の方が一枚も二枚も格上の相手になるケースは決して珍しいことではありません。
また、オープンクラスの牝馬限定戦よりも、1600万条件の牡馬混合戦の方が、レースとしてのレベルが高いケースも少なくありません。
つまり、牡馬混合戦で鍛えられることは、牝馬限定戦で好走するためには重要なことなんです。
牝馬限定重賞である府中牝馬ステークスの勝ち馬には、牡馬混合戦で鍛えられた馬が多数存在しています。
馬柱を見るときは、成績だけでなく牡馬混合戦に注目するようにしましょう。
ヴィクトリアマイル出走馬を狙え
古馬牝馬にとって、春のG1で活躍できるレースは限られています。
なぜならば、古馬G1の多くは、牡馬混合戦のため特に中距離路線は層が厚く、非力な牝馬が牡馬に混じって好走することは簡単ではないからです。
そんな中でも、牝馬限定のG1であるヴィクトリアマイルは、多くの牝馬にとって春の大目標であり、トップクラス牝馬が勢ぞろいするG1です。
このため、ヴィクトリアマイルは実績や能力はもちろん、調子が良くない馬は出走することすらできません。
また、左回りの東京コースに適正がなければ、厩舎関係者も牝馬の一線級が集まるヴィクトリアマイルに出走させようとは思わないはずです。
つまり、ヴィクトリアマイルに出走するということは、調子の良さと東京コースへの適正の高さの証なんです。
とはいえ、競馬の結果は、展開や位置取りなど「時の運」にも大きな影響を受けます。
このため、どれだけ調子が良く東京コースに自信があったとしても、勝ち切れなかったり、凡走してしまうケースはあります。
そんな馬にとって、同じ東京コースで行われる府中牝馬ステークスは、絶好の巻き返しのチャンスです。
つまり、府中牝馬ステークスは、ヴィクトリアマイルで苦杯をなめた馬たちにとって、重賞勝ちを狙うための勝負レースなんです。
同じ年のヴィクトリアマイルに出走し、府中牝馬ステークスで勝利した馬その1
同じ年のヴィクトリアマイルに出走し、府中牝馬ステークスで勝利した馬その2
同じ年のヴィクトリアマイルに出走し、府中牝馬ステークスで勝利した馬その3
同じ年のヴィクトリアマイルに出走し、府中牝馬ステークスで勝利した馬その4
同じ年のヴィクトリアマイルに出走し、府中牝馬ステークスで勝利した馬その5
上で紹介した府中牝馬ステークス勝ち馬5頭のうち4頭が、次走のエリザベス女王杯で凡走しています。
このことからも、東京コースを得意とする馬にとって、秋の最大目標はエリザベス女王杯ではなく、府中牝馬ステークスであることが理解できるでしょう。