連闘馬の勝負気配は厩舎の思惑次第

「連闘」という言葉を聞いて、あなたは何をイメージしますか?

一般的に、意味のない連闘はないと言われています。

ということは、厩舎や馬主による何からの意図があるはずです。

しかし、結果を見るとすべての連闘馬が勝利を意識しているとは思えません。

そして、関係者の立場になば、連闘する理由というのはいろいろイメージすることができます。

たとえば、開催最終週の連闘などは、分かりやすい例です。

馬券の取捨にも役立つ情報なので、くわしくご紹介したいと思います。
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連闘にもいろいろな事情がある

現在のルールでは、厩舎はそれぞれ決められた数の馬房が割り当てられています。

当然のことながら、成績のよい厩舎の馬房は多く、成績の思わしくない厩舎の馬房は少なくなります。

そして、その馬房数によって、それぞれの厩舎は馬主から預かることが可能な競争馬の数が決まってきます。

つまり、厩舎によって馬房数や管理できる競走馬の数が異なるわけです。

これが何を意味するかといえば、成績のよい厩舎のところにはどんどん馬が集まり、逆に勝てない厩舎のところには、馬が集まらなくなるという仕組みだということです。

その結果、激しい競争の中で厩舎が生き残っていくためには、いかにして馬房を有効活用し、ひとつでも多く勝ち鞍をあげるかを厩舎は考えるわけです。

馬房を有効活用し、ひとつでも多く勝ち鞍をあげる方法として有効だと言われている方法に勝った馬を放牧に出して休ませ、逆に、放牧でリフレッシュさせた他の馬を入厩させその馬で勝つというパターンを繰り返すというものがあります。

しかし、どの厩舎も勝ち鞍をひとつでも多く勝ち鞍をあげたい気持ちは同じ、なかなか厩舎の思惑通りにいかないのが現実です。

勝利を目前にしている馬のことだけを考えれば、ローテーションを考慮しながら時間をかけて調整し、勝たせてから放牧に出したい気持ちはやまやまなのですが、すでに放牧先には次の出走を待っている馬がいる。

しかも、それが有力な馬主の所有馬となれば、馬房が空かないことには他の馬を入厩させることはできないので、厩舎としては、難しい判断を迫られることになります。

また、馬主の立場としても、勝って放牧に出すのと、勝ち切れないまま放牧に出すのとでは、やはり厩舎に対する印象や信頼度は大きく変わってくるはずです。

このようなことから、厩舎としては、ローテーションを崩してでも、勝負に出るケースが出てくるわけです。

もちろん、思わず、あれっ?と言いたくなるような使い方は馬房の数による影響だとは言いきれません。

3歳未勝利戦の打ち切りが近くなる時期や洋芝の北海道競馬の最終週など、番組表による事情や適性を考慮した結果、このようなローテーションを崩した出走になるケースもあるでしょう。

また、番組数の少ない1600万条件などでは、除外の可能性が他のクラスに比べて非常に高いため、使いたいレースに出走できず、なぜ?と思われるような格上挑戦やあきらかに適性を無視したようなレースへの出走を目にすることもあります。

これらは、確かに厩舎や馬主による意図を感じることはできますが、「勝つ」という意図ではなく「出走する」という意図しか感じられません。

つまり、馬のコンディションの良し悪しなどはまったく関係なく、関係者の都合による出走の可能性が非常に高いわけです。

勝負気配濃厚の連闘とは

では、本当の勝負という意味での連闘馬というのは、ありえないのでしょうか。

そんなことはありません。

勝ち負けを意識した連闘というのは、関係者の意気込みが表れているものです。

たとえば、新馬戦直後の連闘、通常ではありえないローテーションですよね。

特に、新馬戦で上位入着した馬であれば、なおさらです。

こんな時は、よほど状態がよく、レース内容から勝ち切る自信があると判断し連闘する可能性が高いと考えられます。

そして、このような場合には鞍上強化、つまりジョッキーが乗り替わるケースが多いです。

勝利を意識していない馬に、わざわざ有力なジョッキーに騎乗依頼をするとは考えられません。

連闘の場合には、ジョッキーの乗り替わりの有無について注目してください。

また、調教師のコメントにもヒントは隠されています。

「ここを狙っていた」とか「予定どおり」とかはもちろんのこと、「惜しかった」とか「勝ちそこなった」とかのコメントを目にした場合は、勝ち負けを意識していると考えるべきでしょう。

連闘と聞くと、ついつい勝負気配だと思い込んでしまいがちですが、その裏側にある厩舎の意図をイメージすることによって、「買い」の馬、「消し」の馬が見えてくるはずです。

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