なぜ競馬の最終レースで損する人が多いのか

あなたは、メインレースで馬券が外れた後、最終レースの馬柱を見ながら、ついつい予想を始め、本当は買うつもりのなかった最終レースの馬券を買ってしまったことはありませんか?

もしくは、1日の負けを取り戻すために、最終レースで無理して勝負したことはありませんか?

実は、最終レースは最終レースではありません。

なぜならば、最終レースは長期的な視点に立ってみれば、必ずしも最終レースとはいえないからです。

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最終レースは、本当に最終のレースなのか

もし、あなたが今日で競馬をやめるのであれば今日の最終レースは本当に最後のレースになるかもしれませんが、世の中を揺るがすほどの大事件でも起きない限り、毎週競馬は行われます。

つまり、最終レースで失ったお金を取り戻さなければならないとか、最終レースで勝負しなければ今日はマイナス収支になってしまうとか考えることは、来週も競馬が行われるということを考えれば、あまりにも稚拙な考え方だと言わざるを得ません。

自分の競馬予想の中で、最終レースが馬券を買うのにふさわしくないレースだっとしても、最終レースというだけで馬券を購入することは、今日1日という短期的な収支に感情を揺さぶられているだけです。

そして、たとえ馬券が的中したとしたとしても、後になって冷静に考えてみれば、無駄な馬券の買い方であることは、お金を失うことが快感である人を除き、誰にでも理解できるはずです。

負け続けても、競馬を楽しめる資金配分法」の中でもご紹介していますが、1日馬券を買い続けたとしても、回収率ゼロ、つまりまったく馬券が当たらないことは決して珍しいことではありません。

だからこそ、感情に揺さぶられて無駄な馬券を買わないためにも、競馬を始める前に、あらかじめ予算を決めておくことが重要なのです。

最終レースで損する人の特徴

「負けている分を、最終レースで取り返す」

「負けを取り返すためには、穴を狙わないといけない」

このように勝つことではなく負けを取り戻すことばかり考えながら馬券を買っている人は、いったい何が楽しくて競馬予想をしているのでしょう。

負けることに執着しているから、まずます負けが近寄ってくるのです。

もともと、回収率ゼロの場合もあると考えていれば、1日の馬券収支がマイナスになることは、可能性のひとつです。

そして、1日の馬券収支がマイナスだったとしても、一か月の馬券収支がプラスになることは珍しいことではありません。

自分の競馬予想スタイルを信頼し、長期的な視点における可能性のひとつとして、1日の回収率がゼロになる可能性を事前にイメージすることができれば、最終レースになって、感情を揺さぶられ、無駄な馬券を買うこともないでしょう。

「今週は予想が当たらなかったなあ、何が悪かったのか冷静になって考えてみよう」

最終レースを負けを取り返すためのレースと考えるのではなく、これからも続くレースのひとつと意識すれば、無駄な馬券を買わないだけでなく、競馬予想を上達するために必要不可欠な冷静な判断力を養うことができるでしょう。

馬券がハズれることを前提に馬券を買うことができますか

また、競馬予想の上手な人は、素直に負けを認められる人です。

つまり、ある程度自分の競馬予想がハズれることを前提とした上で、リスクとリターンのバランスを見極め、リスクよりもリターンの方が大きいと判断できる場合のみ、馬券を買うように馬券を買うことを自制できるということです。

たとえば、ある競馬場の最終レースにおいて500万条件のレースが組まれていたとしましょう。

そして、そのレースのオッズを確認したところ、あなたが単勝馬券を買いたいと思っていた出走馬の単勝オッズは1.6倍の圧倒的な一番人気だったとします。

このようなケースで、あなたは、どのような判断をするでしょうか?

競馬予想の上手な人は、このレースは見送りにする可能性が高いでしょう。

なぜならば、1.6倍という単勝オッズはリスクとリターンのバランスが明らかに崩れているからです。

なぜ能力の高い馬が、500万条件でレースをするのか

500万条件のレースは、1勝馬、もしくは2勝馬によるレースです。

つまり、少し意地悪な言い方をしてしまえば、これまで何度もレースを使っているにもかかわらず、1勝、もしくは2勝しかできない馬たちによるレースだということです。

500万条件で足踏みしている馬は、どれだけ能力があっても、勝ち切るためには何らかの条件を必要としている馬が非常に多いです。

展開、相手関係、馬場状態、コース適正、運などなど、勝ち切る条件について挙げればキリがありませんが、ハマった時には強いレースができるものの、ハマらなければ凡走するのも当たり前、そんな脆さを持っているのが、500万条件で足踏みしている馬たちなのです。

先程の例で考えた場合、単勝オッズが1.6倍の時、馬券が的中した場合、払戻金は16000円で、6000円のプラスです。

そして、馬券がハズれた場合、払戻金は0円で、10000円のマイナスです。

10000円のリスクに対し、6000円のリターン、そして、500万条件戦という一長一短あるメンバーによるレース。

もし、このように判断することができれば、500万条件戦における単勝オッズ1.6倍は、リスクとリターンのバランスが悪く、馬券を買う価値のないことは明らかでしょう。

競馬予想ではなく、馬券を買うことが目的になっていませんか

このように説明すると、単勝1.6倍の馬をあえて馬券対象外としたり、押さえにしたりして、他の馬の馬券で勝負しようとする人が、もしかしたらいるかもしれません。

しかし、他の馬の馬券を考えた時点で、あなたの競馬予想はすでに崩壊し始めているのです。

そもそも、競馬予想の段階で、あなたが単勝馬券を買いたいと思った馬は、1頭だけだったはずです。

そして、その対象馬のリスクとリターンのバランスが適切ではないと判断した結果、馬券の購入を見送ったはずです。

にもかかわらず、他の対象馬を探し始めることに、いったいどんな意味があるのでしょう。

あなたの競馬予想と異なる馬を馬券対象にすることに、いったいどんな価値があるのでしょう。

残念ですが、情報や雰囲気に流されて馬券を買う人は、競馬関係者の思うつぼです。

競馬関係者は、あなたの財布のひもをゆるめ、100円でも多く馬券を買う気にさせることに躍起になっています。

なぜならば、あなたの馬券が的中するしないにかかわらず、あなたが馬券を買えば買うほど、テラ銭として手数料を手に入れることができるからです。

馬券を買う買わないの決定は、あなたの判断にゆだねられています。

しかし、あなたの判断を感情的にさせるように、いろいろな情報を提供しながら、揺さぶりをかけている事実も知っておきべきです。

最終レースを思いっきり楽しむ方法

馬券術の中には、最終レースのオッズ変化に注目した5年間プラス収支の馬券術もありますが、競馬は来週も続きます。

競馬予想を楽しむためには、馬券を買うことが目的の場合もあるでしょう。

しかし、馬券を買うことが目的だけでは、すぐに資金は底をついてしまいます。

感情を揺さぶられ、話題に踊らされてながら馬券を買う時には、回収率や的中率を求めてはいけません。

リスクとリターンのバランスを考慮して馬券を買う時には、競馬予想はしても、馬券を買わないレースが増えるでしょう。

どちらか一方が正しくて、もう一方が間違っているということはありません。

両方をバランスよく上手く組み合わせることが、競馬予想を長く楽しむための秘訣です。

そして、この微妙なバランス感覚の最適値は、あなた自身が見つけるしか方法はありません。

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